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Photo by ©Mitsuko Yamanaka ©Nahoko Furuta

「ル・コルビュジェの建築作品」として世界文化遺産に登録された国立西洋美術館。国立 西洋美術館は1959(昭和34)年、フランス政府から日本へ寄贈返還された「松方コレクション」を保存・公開するために設立されました。この「松方コレクション」を築いた松方幸次郎(1865-1950)は、明治の元勲で総理大臣も務めた松方正義の三男です。

 旧制一高の前身である大学予備門からアメリカに留学して、エール大学で法律の博士号を取得し、ヨーロッパ遊学を経て帰国後、父親の秘書官などを務めましたが神戸の川崎造船所の創業者である川崎正蔵に見込まれ、1896年(明治29)年同社の初代社長に就任しました。一時は神戸新聞、神戸瓦斯などの社長も兼ね神戸商業会議所の会頭や衆議院議員にもなった人物です。今回は、川崎重工関西支社長時代に松方幸次郎研究を行ったという田中氏による、国立西洋美術館の知られざるさまざまな逸話を「この場所」で聞かせていただきました。

 今回の企画の内容としては、国立西洋美術館内レストランで夕食後、田中氏によるレクチャーを聞き、常設展示鑑賞、企画展アルチンボルド展鑑賞を行いました。多くを学び、多くを語りました。ご参加の皆さま誠にありがとうございました。

<田中徳夫氏プロフィール>

1945年和歌山市生まれ。東京大学法学部在学中の68年国家公務員試験、司法試験に合格。69年卒業後、通産省(現経済産業省)入省。在シドニー日本国総領事館領事、富山県商工労働部長、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、科学技術庁科学技術振興局長、商工中金理事などを経て、2002年4月川崎重工業(株)執行役員・関西支社長となる。04年神戸大学客員教授。05年4月川崎重工業ストラテジックアドバイザー(社長特命事項担当執行役員)を兼ねる。著作に「蘇れ関西、日本のために―ある支社長の現地レポート」(太陽企画出版)等

2017 7/14 東京 国立西洋美術館

世界文化遺産 国立西洋美術館と松方コレクション

実業家・松方幸次郎の生きた時代

講師:田中徳夫氏 (弁護士、元川崎重工関西支社長)

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